ラッパ光る

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ラッパ光る

トランペット吹きが楽器や音楽について発信していくために開設。何かのお役に立てますように。

マウスピースについてのアレコレ~ヤマハ編、中川モデル~

こんばんは、ムトウです。

 

先日、バックのマウスピースに関する記事を書かせてもらいました。

 

↓こちらです。

hikaru-tpiano.hatenablog.com

 

今回は、今私が使用しているマウスピースと、そこに絡めてヤマハのマウスピースについて書いていきたいと思います。

 

ヤマハもバックと同じように、たくさんの型番のマウスピースが販売されており、アルファベットと数字でラインナップがされています。ヤマハはバックのようにカタログと実際のスペックに差はないので、ホームページ等を見れば大体の当たりが付けられると思います。

 

またバックによくあると言われる、製造時におけるマウスピースの個体差も少なく、均質を保っている製品と言われています。

 

ヤマハはスタンダードモデルだけでなく、シグネチャーモデルも多く出しています。こちらはスタンダードモデルでは無かったスロートの拡張、バックボアの改良などがされています。

 

有名なものだと、リードトランペッターとして活躍されているエリック・ミヤシロモデルや、ボビー・シューモデルがあります。これらは私も実際に試奏したことがあり、個人的にはボビー・シュー(リード)モデルが、口当たりもよく、カップの浅さにも関わらず低音域から高音域まで幅広くカバー出来た印象があります。

 

個人的には、私の師匠の一人でもあるエリック・オービエのモデルも良いマウスピースなので、ぜひ皆さんに試してもらいたいなと思っております(露骨な宣伝です笑)

 

ちなみにオービエモデルは、バックの1-1/2Cと呼ばれる人気の型番とほぼ同等のリム内径を持ち、スロートが通常3.66mm前後(#27)であるところを3.80mm(#25)まで拡張されているため、息がスムーズに流れていき、ソロからオーケストラまで幅広く使用出来るマウスピースとなっています、お試しあれ!

 

さて、ここからは私の使用しているマウスピースについて書いていきます。

 

実は私はつい最近までバックの1-1/2Cを使用していたのですが、どうしても納得出来ない部分が少なからずあったので、思い切って別のマウスピースを購入して、ここひと月ほど使用しています。

 

そのマウスピースは、Yamaha-16B4NC。通称中川モデルと呼ばれているラインナップの一つです。

 

ヤマハ銀座店限定で販売しているもので、ご本人もジャズ奏者として活躍し、楽器・マウスピースの改造・研究もされている、中川善弘氏が開発をされたモデルです。

 

この中川モデルの一貫したコンセプトは、日本人の骨格に合ったマウスピースの追求にあります。

 

中川氏の考えでは、バックやシルキー、その他海外メーカーのマウスピースは、カップやリムの形状が海外のプレイヤーの骨格に合わせて作ってあるため、我々日本人にはリムが合わないモデルが多いとのことです。

 

そこで中川氏は日本人の骨格にも合うリムの研究を始め、商品化されたのがこの中川モデルというラインナップになります。

 

全てのモデルに「えぐり」と呼ばれる加工が施されており、これによってカップの容量そのものが大きくなります。カップの中に唇が入り込んでしまったり、またカップの底に付かないように、効率よく振動させることを目的としています。

 

またスロートの部分に、息を流した時に抵抗がかかるように設計されており、高音域であっても唇に負担が掛からないようになっています。

 

私がバックからこの中川モデルのマウスピースを選んだ切っ掛けは、バックのマウスピースでは高音域の演奏の際、息だけがすっぽ抜けてしまい、低音から高音の跳躍の際に引っ掛かる感覚が拭い去れなかったのです。

 

そんな時に知人が中川モデルというマウスピースがある、と紹介してくれました。試奏してみると、息の流れで演奏が出来ていれば、低音から高音に至るまでスムーズに演奏出来るマウスピースで、理想の演奏をするための手助けになると思い、使用を始めました。

 

まだ使用して一ヶ月ほどなので、明確な答えは出せませんが、少なくとも息の機能が使えている状態であれば、あらゆるテクニックに対応してくれるマウスピースだと感じています。

 

逆に言えば、唇で無理矢理音を出そうとしてしまった時(=息の機能が使えていない時)には音が出なくなるので、自身の奏法の矯正にもなっています。

 

16B4NCという型は、バックの1-1/2Cとほぼ同等の内径、カップの深さを持っているため、スムーズに移行も出来ました。音色も明るく、煌びやかで澄んでいます。中川氏も1-1/2Cを使用しているプレイヤーに推奨しているモデルです。

 

実際の研究に基づいて商品化されているだけあって、奏者の悩みと合致した時には絶大な効果を生みます。もしマウスピースで悩んでいる方がいらっしゃれば、ヤマハ並びに中川モデルも選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。

 

今回はこれにて。

マウスピースについてのアレコレ、~Bach編、スペックの判断~

こんばんは、ムトウです。

 

金管楽器を演奏するのに必要不可欠なものはマウスピースです。プロからアマチュアに至るまで、楽器と共に広く愛用されているバックのマウスピース。今回はこちらについての記事を書いていきます。

 

バックのマウスピースは、3Cのように数字とアルファベットで型番が当てはめられており、数字はリムの内径を表し、アルファベットはカップの深さを表します。この組み合わせによって、カップの容量が決定されます。

 

数字は1~20まで、数字が小さいほど内径は大きくなります。アルファベットはA~Fまで、Aに近付くほどカップが深くなります。大体の奏者はCの深さのカップを使用している印象があります。(Vなどの特殊なカップもありますが、ここでは割愛します)

 

ですが、このバックのマウスピース、単に数字とアルファベットで大きさ深さの判断をすれば良いというわけではありません。

 

というのも、例えば「2」のリムと「3」のリムを比べた時に、単に内径の大きさが違うだけではないからです。

 

バックのリムは数字によって内径が違うのはもちろん、同時にリムの形も異なるのです。リムの形は、マウスピースを口に当てがった時の口当たりに直結するものですから、その人に合ったものを選ぶ必要があります。第一印象とも言い換えられますね。

 

リムには内径、厚さ、カンター、バイトなど多くの部位があり、これら全ての形が口当たりの違いにつながります(ヤマハのホームページに詳しく載っています)。先述した例の「2」と「3」では、リムの内径だけでなく、厚さ、カンター、バイトも違うので、単に3の内径が自分にとって小さいから2を選ぶ、という風にマウスピースを購入すると、失敗をしてしまう可能性があるのです。

 

試奏をせずに買う、という方はあまりいないとは思いますが、実際に試奏をしてみることで、そのマウスピースを現実的に捉え、自分に合ったものを選ぶための判断材料に出来るでしょう。

 

ここで、少し違うお話をします。

 

マウスピースのカタログというのが、インターネットにて散見されます。これ自体については良いことだと思います。実際に数値でマウスピースのスペックの違いを比較出来るのは、購入するマウスピースを絞る手助けになります。

 

しかし、バックのマウスピースはここにも落とし穴があるのです。

 

例えば「3」のリム内径、カタログや多くのホームページでは内径が16.3mm、「7」のリム内径は16.2mmと記載されています。ですが、実際にそれぞれを口に当てて吹いたり、また実際に現物を見てみると、0.1mm以上の違いがあるように感じます。

 

さらに、バックの「3」のリム内径と同等と言われているヤマハの14のリム内径は、公式ホームページにて16.88mmと記載されています。同等のはずなのに、バックは16.3mm、ヤマハは16.88mm、この違いはあまりにも大きいです。

 

ベストブラスというメーカーが、複数メーカーのマウスピースのリム内径、深さを表にしたものがあります。こちらではバックの「3」とヤマハの「14」はほぼ同等の内径であると記載されています。恐らくこちらは同じ方法でリムの内径を測定しているため、信頼できる数値でしょう。

 

こうしたカタログと実数値の違いを把握しておくことも、マウスピースを購入するためのヒントになると思います。

 

さて、話を戻しましょう。なぜバックのマウスピースは、リムの数字の違いで内径だけでなく、リムの形そのものまで異なるのでしょうか。

 

ここからの話は私の憶測に過ぎません、参考程度に見て頂ければと思います。

 

バックの創業者であるヴィンセントは、当時ヨーロッパでソリストとして名を馳せ、アメリカに渡った後はボストン交響楽団などの首席奏者として活躍をしていました。その間にマウスピースの重要性に気付き、マウスピースの製作を始めます。それがより深まっていった結果、今なお世界で愛されるヴィンセント・バックの楽器が誕生しました。

 

マウスピースの製作には、当時活躍していたプロトランペッターたちの意見も当然入っていると考えられます。

 

ある奏者にはこの大きさのリムが、この深さが、バックボアが、スロートが……。このように作っていくうちに、各々の奏者に合ったもの―――つまりスペックが全てのマウスピースで異なるものが出来上がったに違いありません。

 

つまり、ヤマハからエリック・オービエモデルや、フリッツ・ダムロウモデルが出ているように、名前こそ付いていないですが、バックのマウスピースも当時のプレイヤーたちのシグネチャーモデルだと言えます。

 

と、ここまでが私のバックマウスピースに対する考えであります。もしかしたらヴィンセントが商品化する際に、単純にリムやカップのバランスを考えて変えただけかもしれませんが、同じCカップでもリムによって深さが違ったり、リムが番号による単純な内径比較ではなく、形の全てが異なることに説明がつきません。

 

バックのマウスピースは、日本においてはヤマハのスタンダードモデルに次いで、かなり安価で購入できるマウスピースの一つです。

 

今バックのマウスピースを使っている方も、これから購入しようと考えている方も、バックのマウスピースの良し悪しを判断して、(バックに限らず)自分に合ったものを購入して頂きたいですね。

 

今回はここまで。

金管楽器を「演奏する」、を改めて考える

こんにちは、ムトウです。

 

新年度も始まって半月ほどが経ちました。学生であれば学年が上がったり、各々の段階の学校を卒業して、環境が変わった方もいらっしゃるでしょう。

 

個人的にこの時期は音楽に関しても、それ以外に関しても整理整頓をして、自分をスッキリさせていく大事な時期だと、年を迎える度に感じております。

 

そこで今回は、改めて金管楽器を演奏する、ということについて考え、書いていきたいと思います。

 

恐らく吹奏楽部、一般の楽団などでも、新たに楽器を始めたり、また何かしらの縁があって金管楽器に変わった、という方もいらっしゃるかもしれません。本記事ではそういったビギナーの方がいずれ悩んだ時に、また楽器を吹き慣れた方に、今一度立ち返ってもらえる機会になればと思います。

 

金管楽器は、単に金属で出来ているから金管楽器と呼ぶのではなく、発音原理によってそう呼ばれています。

 

マウスピースから発せられた唇の振動が楽器を共鳴させ、それによって得られた音がベルから外へ出ていく。この唇の振動によって発音される楽器を、金管楽器と言います。

 

そして、この振動を発生させるための栄養が息(エアー)です。

 

金管楽器について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。頬を目一杯膨らませて、顔を真っ赤にして演奏しているのが、一般的でしょうか。野球応援で力一杯演奏している、というのもイメージしやすいかもしれませんね。

 

実際にはそこまでの力は必要とせず、むしろ必要以上の力は楽器演奏にとっては邪魔になってしまうことがほとんどです。

 

よく指導者や吹奏楽部の先輩が、「息!もっと息出して!」と言っているのを耳にしたことがあると思います。もちろん息がなければ唇は振動できないので、それ自体は必要なものです。しかし、息をマウスピースに送り込むためにエネルギーを使ってしまうのは、本末転倒です。

 

呼吸は、私たちが生まれた時から既に行っていることです。呼吸は自律神経によって制御されているから、脳が眠っている睡眠時にも行われています。なので「頑張って」息をする、「必要以上に、無理に吸う」ことは、人間の身体の原理に反していることだと、私は考えています。

 

身も蓋もない言い方をすれば、マウスピースと楽器、五体満足な肉体さえ揃っていれば、楽器は演奏できるでしょう。私たちは呼吸をすることも、マウスピースの装着された楽器を持ち上げ、唇まで持ってくることもできます。

 

あとは歌と同じように息を吸い、吐く。ここで発音がなされます。

 

楽器を始めて間もない方は、無理(唇を強く閉じたり、楽器を強く押し付けたり)をしなければ音が出ないかもしれません。音が出ない時期は大変だと思いますが、音楽をイメージし続けて、繰り返してみてください。息を唇からマウスピースへ流すうちに、唇が自然と振動してくるようになり、やがて第二の声帯になっていくはずです。

 

プロと呼ばれる方たちは、日々これを磨き続けて、結果歌うように楽器の演奏が出来るようになっていっているのだと(私は勝手に)考えています。

 

言うなれば、金管楽器というのはただの金属の筒を曲げて伸ばして形作っただけのものです。ピストンバルブやスライドなどのシステムがなければ、単純な倍音でしか音程を変えられません。

 

更に、ピアノのように音程が定まった楽器ではないため、奏者である私たちに、音(音程、音色、発音など)の全てがかかっていると言っても過言ではありません。

 

楽器から出てくる音の全てを決定するのは私たちです。そしてその音の源泉は脳にあります、つまりイメージです。

 

イメージできないものが、まさしくイメージできないように、演奏もイメージできるものしか存在しません。(ちょっと哲学的ですかね笑)

 

音程も音色も発音も、全てはイメージしたものが歌となり、呼吸へと変わり、音へと変わっていきます。これに関しては、金管に限らず木管にも同じことが言えるでしょう。

 

先述した一文で、息をマウスピースに送るためにエネルギーを使うことは本末転倒と書きました。本当にエネルギーを使うべきは、音をイメージすることに対してだと、私は思います。

 

楽器から音を出すだけであれば、イメージがなくても出来ると思います。しかし演奏をするのであれば、そこには人の血が通ったイメージが伴わなければ、結局は無味乾燥な音の羅列で終わってしまいます。私は演奏がしたいですし、演奏をしなさいと教わってきました。これからも演奏を目指していくでしょう。

 

ぜひ皆さんも、演奏をしてみてください。楽器を始めたばかりの方には大変な作業ではありますが、いずれ楽しさが分かってくると思います。

 

今回はこれにて。

超個人的、スライドグリス使用感レビュー

こんばんは、ムトウです。

 

以前書いたバルブオイルの記事に続いて、今回はグリスについての記事を書いていきます。

 

グリスはメインチューニングスライドに使用されることが大半だと思います。マウスピースからマウスパイプ、そして最初に息が辿り着く場所であり、吹奏感の大半はここまでのバランスで決まると言っても過言ではありません。

 

そのために自分の楽器に合った、そして自分の好みにあったグリスを選ぶことは不可欠と言えます。

 

それでは紹介していきましょう。

 

 

言わずと知れたBach、以前はセルマーのコルクグリスとして販売されていた経緯もあります。赤ジャム・イチゴジャムと呼ばれるグリスです。

 

ジェルのような質感で、粘度は高めのグリスになります。私の知り合いのBachユーザーの大半はこちらを使っている印象です。粘度は高いですが伸びも非常に良く、指で伸ばすと、するするとスライド全体に塗ることが出来ます。

 

粘度が高いグリスは、楽器を握りしめたような音になる傾向があるのですが、赤ジャムに関してはそれが少ないように感じます。楽器全体が振動し、芯のある音色を得ることが出来ます。程よい抵抗感も得ることが出来るため、非常に完成度の高いグリスと言えます。

 

ただし夏場、気温が高いと溶けて柔らかくなってしまうため、追加で塗ったり、また溶けた分を拭き取る必要があるのが難点ですが、それを補ってなおこのグリスを使用する価値はあると思います。

 

続いてはこちらのグリスです。

 

アメリカのメーカーとしてはBachに並んで名高い、シルキーのスライドグリスです。

 

粘度は低く、柔らかな使用感が特徴的です。

 

グリスとしては赤ジャムに並んで人気のあるもので、シルキーはもちろん、ヤマハのZホーンやエリックモデルと呼ばれるジャズ・ポップスに使用される楽器群など、息の量よりも流れを重視する、いわゆる軽い楽器に非常に相性の良いグリスです。

 

以前紹介したクイーンブラス、ゾロトランペットにもこちらのグリスを使用しました。

 

抵抗を作るというよりは息の流れを止めない印象があり、ポップスで音量を必要とする演奏の際に効果を発揮します。音は明るく、拡散していくような印象があります。

 

続いてはこちらです。

 

日本の誇るヤマハ、そのグリスの中で最も固いグリスです。

 

以前、メインチューニングスライドが摩耗してしまい、ピストンを押した振動で抜けてきてしまう状態だった時に応急処置的に使用しました。

 

非常に固いグリスで、粘度も凄まじいです。いわゆるビンテージの楽器に使用するか、多くの抵抗感が欲しい時に重宝します。

 

続いてはこちら。

 

同じくヤマハ、こちらはレギュラータイプとなります。

 

粘度はBachの赤ジャムよりは低く、シルキーよりは固い、中間的な柔らかさです。見た目も白い色で、ニュートラルな印象を与えます。

 

非常に持ちがよく、一度塗れば暫くは塗らなくても大丈夫です。スティックのタイプも販売されています。以前は緑色のグリスで、よく楽器を掃除した時に出てくる緑色のヘドロの原因はこのグリスが改良される前のものだったりします笑

 

改良されたことにより、ピストンケーシング内にグリスが流れ込むことはほとんどなくなりました。使用時の音色はクセのないクリアな印象です。

 

続いてはこちら。

非常に多様な商品を販売しているヘットマンのスライドオイル、5番です。

 

厳密にはグリスではないのですが、スライドに使用するので今回ご紹介します。

 

こちらは演奏時に抜き差しされる一番スライド、三番スライドに使用されるものです。粘度は中くらいで、楽器との気密をしっかりと埋め、状態の維持に役立ちます。

 

続いてはこちら。

同じくヘットマン、こちらは前の製品よりも粘度が低く、よりスムーズなスライドアクションが可能な4番のスライドオイルです。

 

私自身も三番スライドに使用しており、演奏時のスライド動作に全くストレスなく対応してくれます。音も非常にクリアで、楽器の持つ力を引き出してくれるような印象です。

 

よく、三番管にバルブオイルを注す方がいらっしゃいます。もちろんそれも大いにあり得ることで、私も以前はそうしていました。しかし、バルブオイルだとどうしてもスライドの摩耗を速めてしまう原因になります。

 

ヘットマンのスライドオイルは気密を守り、摩耗を防ぎ、かつスムーズなアクションを実現出来る製品で、今現在はなるべくバルブオイルではなくスライドオイルを使用するようにしています。

 

またヘットマンの製品は、楽器の消耗を抑えることを優先に開発され、状態の維持をすることでより良いパフォーマンスが出来る、ということをコンセプトに開発されています。そのために楽器の状態に合った、多種多様な製品が生み出されていったのでしょう。

 

さて、長くなりましたが、いかがだったでしょうか。

 

グリスはオイルに比べ、楽器の状態に直結するため、多少選択肢が狭まります。それでも多様な製品が日々開発されていくのは、それだけニーズがあるということなのでしょう。今回紹介した以外にも、ウルトラピュア、トロンバ、ヤマハのライトタイプなど、たくさんのグリスがあります。

 

ぜひ今一度、自分の楽器の状態、またどんな楽器を吹きたいのか、考える機会になってもらえたら幸いです。

 

今回はこれにて。

 

↓以前書いたバルブオイルの記事です。よろしければお読みください。

 

hikaru-tpiano.hatenablog.com

 

クイーンブラス、ゾロトランペットの紹介、吹奏感など

こんばんは、ムトウです。少し時間が空いてしまいました、お久しぶりです。

 

最近ビッグバンドで演奏する機会があり、そこで普段使っているBachではない、別の楽器を知人からお借りして、しばらくの間吹いておりました。

 

その楽器がかなりの衝撃だったため、紹介をしようと思います。

 

その楽器とは、こちら。

 

 

ジョイブラスでお馴染、眞田貿易と台湾のホクソン社が提携したブランド、クイーンブラス。そのラインナップの一つであるZorro(ゾロ)。安価かつ品質が良く、近年評価を高めているブランドの一つです。

 

私自身、以前から気になっていた楽器で、知人が楽器を購入する際の選定に同行させて頂いた経緯もあります。

 

その時に吹いた感想は、本当にこれが十万円を切る楽器の吹奏感なのか、ということでした。

 

このゾロは、主管クルークにラウンドとスクエアの二本が付属し、ジャンルや好みによってカスタマイズが出来るようになっています。私は本番ではラウンドクルーク(一般的に息の流れを作りやすい)を使用しました。

 

とにかく息が流れていき、反応が良い。タンギングの粒立ちも良い。音色もマウスピースによって色付けがとてもしやすく、クラシックからジャズまで対応出来るモデルです。

 

シルキーやヤマハのZホーンと呼ばれるモデル群に近い、抜けの良い吹奏感と遠鳴りが一番の肝になっています。普段Bachを使用している私にはとてもギャップがあるものの、すぐに対応出来る柔軟な楽器だと感じました。

 

ちなみに、選定の時にはラッカーモデルと銀メッキモデルを試したのですが、銀メッキモデルは個体差のためか、それともメッキの仕様なのか、やや吹奏感が重く感じられ、結果的にラッカーの方が私も知人も良いと意見が一致したので、こちらを購入しました。

 

特徴的だと感じたのは、ベルを支える支柱の位置が非常に手前になっており、これはシルキーが採用している位置とほぼ同じです(気になる方はジョイブラスさんのHPをぜひ御覧になってください)。これによってベルがフリーになり、音が押さえつけられることなく客席に飛んでいくのです。

 

ただし、フリーになり過ぎるのも音が散ってしまうなどの問題があるため、主管の支柱や他にも様々な場所でバランスを取っています。

 

支柱の話はこの記事でもちょこっと書いています。

 

hikaru-tpiano.hatenablog.com

 

 

ともあれ、このゾロという楽器は非常に高いポテンシャルを秘めた楽器です。

 

本番時のセッティング等はまた別の機会に書いていきたいと思います。ちなみにマウスピースはマーシンキウィッツというメーカーの、E9.1というモデルを使用しました(こちらも借り物です笑)

 

ジャンルの違う曲を演奏するには、違う楽器を使うことも有り得ます。今回このゾロに触れることは、それを理解するとても良い機会でした。

 

もし興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひゾロを楽器店でお試しください。

 

今回はこれにて。