ラッパ光る

ラッパ光る

トランペット吹きが楽器や音楽について発信していくために開設。誰かのお役に立てますように。

GAT様音響処理レビュー(マウスピース熱処理)

こんにちは、Hikaruです。

 

今回は巷で有名になっているGAT様にマウスピースの音響処理をして頂いたので、そのレビューを書いていきたいと思います。

 

そもそも音響処理とはなんぞや?という方もいらっしゃると思いますので、概要を書きます。

 

楽器やマウスピースに使用される金属は、製造過程で叩いたり曲げたり色々な加工が施されます。その作業工程の中で、金属にはストレスがかかるとされており、これが管楽器の音を生み出す振動の妨げになってしまいます。このストレスを取り除き、より楽器が素直に鳴るように施す加工が、GAT様の音響処理。(と個人的に考えています)

 

どのような加工をしているかは企業秘密になるかと思いますので私も詳細は分かりませんが、恐らく熱処理に類することを行っているのではないかと予想しています。加工方法そのものについてはここでは考察しません。(もっと詳しい方がいらっしゃるでしょうから……)

 

GAT様の音響処理は通常のものと、Extreme(以下EX)と呼ばれる二種類のメニューがあり、EXの方がより高い効果があるそうです。私はEXの方で処理して頂きました。

 

具体的にどのような効果があったか、実感したものをざっくり書き出すと、

・マウスピースがより高い振動効率を得たことで、発音しやすくなる。

・上記に関連し、タンギングが明瞭になる。

・音程間の移動が滑らかになる。マウスピースバズィングの際に、音と音の移動で感じていた引っ掛かりが少なくなった。

・音量・音色のダイナミクスについて、より自分が表現したい方向へ行けるようになった。

 

上記が主な効果でした。

 

GAT様の音響処理は、マウスピースの個性を損なうことなくポテンシャルを引き出すというコンセプトで実施されているようで、まさしくその通りだと実感しております。

 

強いてデメリットを挙げるとすれば、自分が何を目指して音楽をするかを明確にしないと、処理の効果が実感しにくいところでしょうか。

 

マウスピースに対する音響処理は、これまでもクライオ処理・EXT処理などがあり、これらも製造過程で金属にかかったストレスを取り除くことを主旨としていました。以前これらの処理が施されたマウスピースや楽器を試す機会がありましたが、確かに効果はありましたが、デメリットもややあったように感じています。(個人差がありますので、あくまで私見です)

 

恐らくクライオ処理・EXT処理が出始めた頃は、楽器やマウスピースに対する音響処理・熱処理は黎明期で、まだまだ発展途上だったのではないでしょうか。それが最近になり、音響処理という分野がGAT様をはじめ一部のプレイヤーの方々の力もあり、一つの完成形へ近付いているのではないかと感じています。

 

近年、より良い楽器やマウスピースを使って、また自分に合うように改造するなどをして、音楽的ポテンシャルを引き出そうとする動きが増えてきています。これまでタブー視されていた(ように勝手に感じていました)「楽器のせい」という概念が崩れてきているのではないでしょうか。

 

私は楽器やマウスピースを取り換えられる声帯だと考えているので、より自分に合ったものを使おうとする動きについては何も不思議なことではなく、むしろそうするべきだと考えています。

 

GAT様をはじめ、これから先に出てくるかもしれない技術が、管楽器の未来を明るくしていってくれることを期待して、今回は締め括りたいと思います!